俺この仕事向いていない!

仕事

こんにちは「ギンポ」です。

「仕事」をテーマにしてブログを書いていくつもり。

「この仕事、辞めなきゃいけない!」と思ったことはありますか?

僕は1度だけあります。

それは当時始まった「名簿を使った案内郵便」の代行会社にいた時のこと。

その頃は今のように「個人情報保護」など全く関係ない時代。

役所に行けば「個人情報」など見放題だった。

親会社が「貸衣装屋」だったので「婚礼情報」が手に入る。

それを「家具屋」「宝石屋」「寝具店」など「婚礼・結婚」に関する情報を欲しがっている会社や店に、その情報を1件いくらで販売し、そのチラシ作成・封書入れなどを「代行する」仕事だった。

近隣の学校(小学・中学・高校)の卒業名簿を各年代ごとに集めて「データーベース」を作った。

当時の動きの遅いパソコンでアルバイトを雇い、1人づつ手作業で入力していくのだ。

社長がナカナカ頭の良い人で、地元でも結構伸びている中小企業の当時は「専務」で、すべてを仕切っていた。

そこで集まる情報を元手に「新たなビジネス」を狙ったのだ。

色々な年代の情報が集まると、「結婚」だけでなく他のニーズにも使えることが分かった。

基本的に「名簿」は渡さずに「宛名ラベル」を作成して、それをチラシを入れた封書に貼って渡すだけ。

名簿をそのまま渡すときの値段は非常に高くて、業種によるが1件数千円もした。

最初は小学生から始まったが、そのうちにもっと小さい子達の情報も集まってきた。

簡単に言えば勝手に「住民票」を作るようなもの。

でも引っ越して住所が変わったり、結婚して名前が変わったりして「不達」の手紙もあった。

その都度「修正」を加え、さらに新しい名簿が手に入るとそれを買い取り、データベースと照らし合わせて「最新版」を作っていた。

こうなってくると「子供用」のお店やサービスも名簿を欲しがるようになった。

先を見据えた「非常に伸びしろのある仕事」

「先々お前を社長にしてあげる。」と言われていたが、その意味がよく分かっていなかった。

その日は突然来た。

実は「子供用」の「七五三衣装」の案内を送った直後。

「○○会社さんですか?」と言われたので「ハイそうです。」と答えた。

ここから怒気をはらんだ声を押し殺しながら先方が話し出した。

集めた情報は「住民票」をそのまま写したようなもの。

普通なら例として「鈴木太郎さん宅」の娘さんなら「鈴木花子」さんとなる。

でも中には色々な事情を抱えている家庭もある。

実はその家庭は「鈴木太郎」さんのお宅で、子供の名前は「田中花子」さんだったのだ。

その電話主が僕にこう言った。

「確かに間違ってはいませんが、訳あって子供には隠しているんです。」

「でももしこれを子供が見てしまった時の事を、あなた方は全く考えていないでしょう!?」

「もしあなたが私と同じ状況だったらどんな気持ちがしますか?」と。

「だから今後この情報を決して使わずに消してください!」と言った。

「分かりました。」と言って電話を切った。

すぐにその情報は削除してもらった。

僕は知らないうちに「人様の秘密」を勝手に使っていることに気づいた。

その瞬間「あ!俺この仕事向いていないや。」と強烈に感じた。

この思いは日に日に強くなり「辞めなきゃダメだ」と感じながら過ごした。

でも新しくできた会社で給料も安く、安定的な仕事量には達していない。

そもそも「自分の代わり」を探さねばならない。

それから半年がたった時偶然同じ年の友人に会った。

典型的なB型でとにかく明るく、少々抜けているところもあったが愛嬌はある。

聞けば務めていた建設会社で作ったばかりの「塀」を、重機の操作を間違えて壊してしまい「クビ」になったという。

「こいつだ!」とひらめき、すぐに社長に「○○君を入れてください。」と直訴。

なんだかんだで入社。

そして彼が入って半年後に「すみませんが僕はこの仕事に向いていないので辞めます。」と切り出した。

そして3か月後に辞めた。

「仕事だから割り切れ」とか「他からも同じのが行くだろう」というのもあるが、僕はできなかった。

その後縁があって全く違う業種に入った。

新しく入って3か月の夏のボーナスが「5万円」だったが、全く違う世界なのでヨシとしていた。

ところが僕が前の会社に入れた○○君から夜に電話が入った。

聞けば「毎日遅くまで残業しているのにボーナスがたったの80万円だった(泣)」と。

思わず吹き出しそうになった。

「実は俺は新しく入って5万円でヨシとしている。ところが君は80万もらって僕に泣き言の電話をしてきている。これどう思う?」と言った。

しばらく沈黙があって「ごめん。」と言う。

「当たり前だ馬鹿野郎。でもお互い頑張ろう。」と言って切った。

実はこの事をたまに思い出す。

実際にその会社は物凄く伸びて、○○君は業界で「先生」と言われており、ベンツにも乗っている。

羨ましくないか?と聞かれても「う~~ん?」となる。

彼だから伸びたのかもしれないし、時代に乗ったのは事実だし。

でもやはり後悔はしていない。

多分、きっと。(笑)

コメント

タイトルとURLをコピーしました